【生きるための音】「ましろのおと」(羅川真里茂) ネタバレ・レビュー

ましろのおと ネタバレ 漫画
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タレントを志しながらも、なかなか思うように芽が出ずにキャバクラで働くユナはある日一人の少年と出会う。

三味線の名手であった祖父を亡くし、何の当てもなく青森を飛び出し上京した少年・澤村雪。

「天才」と呼ばれた祖父の才能を受け継いだ雪は、やがて三味線で生きるため、自分だけの音を探し求めるようになる。

 

「全国書店員が選んだおすすめコミック2011」9位

「全国書店員が選んだおすすめコミック2012」6位

2012年度 第36回講談社漫画賞「少年部門」

第16回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞

 

ましろのおと」は上記のように多くの賞を受賞しているほか、有名な津軽三味線奏者である吉田兄弟とのコラボレーションも実現している。

「芸で生きる」

そんな夢を抱きながらも、道半ばにして挫折するものは多い。

今回は決して容易ではないその道を、それでも自分の音で生きるために選んだ主人公・雪の葛藤と成長を描いた「ましろのおと」を紹介したい。

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「ましろのおと」 あらすじ

津軽三味線を背負い、単身、青森から東京へやってきた津軽三味線奏者・澤村雪(さわむら・せつ)。師でもあった祖父を亡くし、自分の弾くべき音を見失ってしまった雪だが、様々な人と出逢いながら今、自らの音を探す旅を始める。――「赤ちゃんと僕」「しゃにむにGO」羅川真里茂(らがわ・まりも)が贈る、今一番アツい津軽三味線×青春ストーリー!!

引用元:ましろのおと(ebookjapan)

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「ましろのおと」のみどころ①一筋縄ではいかない、芸で生きるということ

ましろのおと」では主人公の雪以外にも、芸で生きることを選んだ人々が多く登場する。

雪と同じ三味線奏者の他、落語家、民謡歌手、タレントなど。

しかしその道は順風満帆とはいかず、食うに困ることもあれば、思うような仕事を得られないこともある。

事実、芸で生きるという道は決して甘くない。

三味線奏者といっても、いつでも自分が好きな演奏ができるわけではない。

民謡を歌う伴奏としての役割ならば歌い手に合わせた演奏が必要になるし、グループとして演奏をするのであれば調和を意識した演奏をしなければならないのだ。

そして何よりも、その演奏を認められ、多くの人に周知されるまでには気が遠くなるほど地道な積み重ねが必要となる。

いつ、その努力が実るのかもわからない。

それでも雪には三味線しかなかった。

三味線奏者に「なりたい」のではなく「なるしかなかった」雪が、今後どのようにこの道をきわめていくのかぜひ注目したい。

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「ましろのおと」のみどころ②偉大な祖父の存在を取り巻く葛藤

ましろのおと」の主人公・雪の祖父・澤村松吾郎は知る人ぞ知る津軽三味線の名手。

表舞台に立つことこそなかったが、その「音」は今でも多くの人間の記憶に強く残り続けている。

そんな偉大な祖父の音が生まれたときからそばにあった雪は、祖父が亡くなりその音が途切れたことで自分の音さえも見失ってしまう。

同じように祖父の元で育った兄、自由に世界へと飛び出していった母、地元で有名な三味線の名家、東京で出会った民謡居酒屋の女将。

皆それぞれが「松吾郎の音」にどこかで捕らわれ、中には雪に対し、「松吾郎の音」を求める者もいる。

雪が向き合う「じっちゃの音」、そして模索する「自分の音」。

その葛藤がもたらす雪の変化にも「ましろのおと」では注目していきたい。

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「ましろのおと」のみどころ③恋?憧れ?不思議な関係の二人

何の当てもなく東京に出てきた雪を拾ってくれたユナ。

雪にとっては上京して初めて、自分の音を認め愛してくれた存在でもある。

その後雪を東京に残し、その前から姿を消したユナだが、雪が本格的に津軽三味線の演奏者として活動を始めたことで偶然の再会を果たす。

この二人の関係は恋とも、憧れとも表現しづらい複雑な関係だ。

普段あまり表情を崩すことのない雪が、ユナの前では年相応の少年の顔で柔らかに笑う。

三味線で生きることを選んだ雪を応援するユナもまた、タレントという「芸で生きる」道を選んだひとり。

互いに「これ」と決めた道で生きることを選んだ二人だからこそ、今の友達以上恋人未満の不思議で特別な関係を築けているのかもしれない。

ましろのおと」では以降の2人の関係も注目である。

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「ましろのおと」 ネタバレ・レビューまとめ

ましろのおと」が描くのは、夢なんて甘い言葉では食っていけないシビアな芸の世界だ。

偉大な祖父の影を重ねられ、雪はもがきながら自分だけの音を追い求め続ける。

津軽三味線で生きていくことを決めた雪にとってそれは、まさに「生きるための音」を見つけることにつながる。

雪を取り巻く人々もまた、その内容は違えども「芸で生きる」ことを選び、苦悩の中手さぐりで生き残る術を探している。

学校や民謡居酒屋、弱小芸能事務所など所属する場所を変え、様々な出会いが時に雪の音を乱し、時に磨き上げていく。

三味線奏者として、一人の少年として成長する雪の今後に、きっとあなたも目を離せなくなるはずだ。

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「ましろのおと」 基本情報

作者:羅川真里茂

雑誌:月刊少年マガジン

巻数:連載中

その他関連作品:

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