女性に人気の『凪のお暇』ですが、社会に対して「生きづらさ」を感じているすべての人に読んで頂きたい漫画である。
周りの空気を読みすぎて損な役回りを引き受けてしまう、会社勤めの大島凪(28)が『凪のお暇』の主人公。
閉塞的な息苦しさを感じながらも、それでも他者に同調してしまったり。
思わず共感してしまう物語は、同じように振舞ってしまいがちな人々の救いとなるだろう。(私がそうであったように。)
『凪のお暇』 あらすじ
場の空気を読みすぎて、他人にあわせて無理した結果、過呼吸で倒れた大島凪、28歳。
仕事もやめて引っ越して、彼氏からも逃げ出したけど…。元手100万、人生リセットコメディ!!
引用元:凪のお暇(ebookjapan)
『凪のお暇』注目ポイント①空気は読むものじゃなくて、吸って吐くものだ
「空気は読むものじゃなくて、吸って吐くものだ」。
『凪のお暇』の中で私が最も好きな言葉である。
会社の経理部で働く凪が、様々なことに疲弊し、ついにオフィスで過呼吸になってしまう。
そんなときに凪のモノローグとして描かれたセリフがこれ。
空気を読むことが悪いわけではない。
むしろ重宝されうる立派なスキルである。
しかし、それも限度を越えると負荷がかかってしまう、自分自身に。
過呼吸になってこの事実に初めて気づいた凪は、この瞬間に会社を辞めることを決意する。
『凪のお暇』注目ポイント②共感の嵐!会社時代の「生きづらさ」あるある
そもそも凪は、どうして過呼吸になり会社を辞めるに至ってしまったのか。
冒頭、その過程を描いたシーンは、まさに共感の嵐。
気にしいな性格の誰もが一度は感じたことのあるであろう、日常の生きづらさに溢れている。
例えば、通勤電車内で同僚とばったり遭遇し(本当は車両を変えて逃げようとしたが、見つかってしまう)、ランチに誘われる。
しかし凪のカバンの中には朝作った弁当が入っているのだ。
弁当のことが頭によぎるも、誘いを断ることができず、結局行ってしまう。
同僚の女子4人でのランチタイム、様々な自己顕示をしあう同僚たちの会話に凪は「わかる〜!」としか返せない。
そんな凪の言葉を聞くにつけ、同僚たちは凪のことを「自分がない」と勝手に指摘し始める。(これ鬱陶しい)
さらに、他者に対して強く主張できない凪は、面倒臭い仕事を押し付ける格好のカモとなってしまっている。
名刺の整理など、明らかに凪の業務範囲ではない仕事を振られるも、なお引き受けてしまうのが凪。
他、多数の「あるある」描写が満載であり、冒頭話から物語と現実を照らし合せて没入してしまう。
『凪のお暇』注目ポイント③リセット生活の提案
会社を辞めた凪は、都心に住所を引き払い西東京エリア「立川」へ引っ越すのだ。
断捨離したのは都心でのOL生活だけではない。
煩わしい人間関係も基本的に断捨離し、わずかばかりの貯金でリセット生活をスタートさせる。
これは多くの人が一度は考えたことのある生活ではないだろうか。
ただ現実問題、会社を辞めてしまえば収入面で不安が残り、断捨離するには勿体無い人間関係に溢れている。
会社での過呼吸をきっかけに思い切って「お暇」をいただくことにした大島凪の生活は、そんな憧れの(?)リセットライフの始め方を提案されているような感覚になる。
日常生活の小さな楽しみを1つ1つゆっくり見つけていく凪の姿に「こんな生き方も面白いかも」と思わせてくれる。
また、『凪のお暇』はこの立川のアパートを舞台に物語は展開していくのだが、それは読んでからのお楽しみ。
『凪のお暇』 ネタバレ・レビューまとめ
決して人ごとではない。
生きづらさに耐えることも時には重要だが、思い切って何もかも断捨離してしまうことも、また立派な選択肢だ。
『凪のお暇』は、同じように悩む現代人にとっての救いであり、そして生き方の提案をしてくれる。
一度手にとってみて頂きたい。
もしかしたら人生観、変わるかも…?
『凪のお暇』の基本情報
作者:コナリミサト
雑誌:エレガンスイブ
巻数:連載中
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